ことわざ辞書「え」から始まることわざ
「え」から始まることわざ一覧
ことわざ | よみ | 意味 |
英雄色を好む | えいゆういろをこのむ | 英雄というものは何事にも精力的であり、女色を好む傾向がある。 |
英雄人を欺く | えいゆうひとをあざむく | 英雄というものは才知に富んでおり、普通の人が考えつかないような術策を用い、人を欺くものである。 |
栄耀の餅の皮 | えいようのもちのかわ | ぜいたくに慣れると、餅の皮までむいて食べるようになるの意で、度を越したぜいたくのたとえ。 |
易者身の上知らず | えきしゃみのうえしらず | 易者は他人の運命は占うが、自分の運命に関しては全くわからないという意で、他人のことはいろいろわかるが、自分のことになると正しい判断ができない。 |
似非侍の刀いじり | えせざむらいのかたないじり | 武士らしくない卑怯でおくびょうな侍ほど、人前で刀を抜いて脅かすようなことをよくするものだ。おくびょう者にかぎって、むやみに虚勢を張って人を脅かすというたとえ、 |
似非者の空笑い | えせもののそらわらい | えせ者とは、いかがわしい者、つまらない者の意味。そういう人間は他人と対しているときに堂々とした態度がとれずに、おかしくもないのに追従笑いなどで相手の機嫌をとろうとすることがある。 |
得たり賢し | えたりかしこし | 望んでいた通りにうまくいったときの気持ち。しめた、これはありがたいの意。 |
枝を伐り根を枯らす | えだをきりねをからす | 木を枯らそうとするときに、まず切りやすい枝から順に片づけて、最後に根を枯らすようにもっていくこと。手をつけやすい末端から始末していき、順次に根本まで処理する。 |
枝を矯めて花を散らす | えだをためてはなをちらす | 枝ぶりを直そうとして、肝心の花を散らしてしまうこと。あまり重要でない欠点にこだわって、かえって致命的な損害を招いてしまうたとえ。 |
得手勝手は向こうには効かない | えてかってはむこうにはきかない | 自分の得意とするところ、自分の都合のいいようには、なかなか相手が応じてくれない。自分側に都合のいい方法では、いくら利点を説いても相手は納得しないという教え。 |
得手に鼻突く | えてにはなつく | 自分が得意にしていることだと、人は油断し不注意になるので、かえって失敗するものだ。 |
得手に帆を上げる | えてにほをあげる | 順風のときに帆を上げれば船は快調に走る。このことから、待ち受けた好機の到来を利用して得意な分野で自分の力を存分に振るう。 |
江戸っ子の往き大名婦り乞食 | えどっこのゆきだいみょうかえりこじき | 旅に出ると往きがけから気前よく金を使って贅沢三昧をするため、一文なしになって乞食のようなかっこうをして帰ってくるということで、後先の考えのない江戸っ子気質の一面を取り上げたことば。 |
江戸っ子は五月の鯉の吹き流し | えどっこはさつきのこいのふきながし | 鯉のぼりは空洞なので、口から勢いよく入った風が全部吹き抜ける。この様子を、口は悪いが腹の中はさっぱりした江戸っ子にたとえたことば。また、口先の威勢よさに反して胆力がないという意味もある。 |
江戸っ子は宵越しの銭は使わぬ | えどっこはよいごしのぜにはつかわぬ | その日に稼いだ金はその日に使ってしまって翌日に残さないという、金離れのよい江戸っ子気質を表現したことば。 |
江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ | えどっこはよいごしのぜにはもたぬ | 江戸っ子はその日にもうけた金はその日のうちに使ってしまう。江戸人の金離れのよさを豪語したもの。一説には、金を残せない庶民の負け惜しみの言葉ともいう。 |
江戸と背中が見て死にたい | えどとせなかがみてしにたい | 背中は鏡にでも映せば見ることはできるが、直接見ることはできない。 |
江戸の敵を長崎で討つ | えどのかたきをながさきでうつ | 意外な場所や領域、あるいは筋違いのことで仕返しをすること。関係のないことをして気を晴らす場合にも使う。 |
絵に描いた餅 | えにかいたもち | 絵に描かれた餅は、どんなにおいしそうに描けていても食べることはできない。そのことから、実際の役に立たない。また、実物でなけれは値打ちがないというたとえにもいう。 |
蝦で鯛を釣る | えびでたいをつる | 小蝦のようなわずかなえさで、鯛のような大きな獲物を手に入れることから、少しの努力や元手で大きな利益を得る。 |
選んで粕を掴む | えらんでかすをつかむ | えり好みをし過ぎて、かえって悪いものをつかむこと。 |
縁あれば千里 | えんあればせんり | 縁があれば、千里も離れた遠いところの人と会うこともできるし、結ばれることもある。 |
鴛鴦の契り | えんおうのちぎり | 夫婦仲が極めてむつまじい。 |
遠交近攻 | えんこうきんこう | 利害が直接衝突しない遠くの国とは親しい関係を結んでおいて、近くの国々を攻略すること。 |
猿猴月を取る | えんこうつきをとる | 猿が水面に映った月を取ろうとし、木の枝が折れたために落ちて水死した話しから、分不相応のことをして大失敗する。身の程を知らない行為は災難のもとだ。 |
燕雀安んぞ鴻鵠の志を死らんや | えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや | 小人物には、大人物の遠大な志はわかるはずはない。 |
縁と月日 | えんとつきひ | 「縁と月日は末を待て」の略。男女が結びつく縁とこの世の幸せな生活は、じっと待っていれば必ず訪れるという意。 |
縁なき衆生は度し難し | えんなきしゅじょうはどしがたし | ここの縁は仏縁の意味。衆生は仏が救うべきあらゆる生物、とくに人間を指していう。 |
縁の切れ目は子で繋ぐ | えんのきれめはこでつなぐ | 夫婦仲が冷たくなっても、子供への愛が離別を思い止まらせる。 |
縁の下の力持ち | えんのしたのちからもち | 人目につかないところで力を尽くすこと。また、他人のために尽くしても世に認められないこと、あるいはその人。 |
縁の目には霧が降る | えんのめにはきりがふる | 縁があって結ばれる者の目には、相手の欠点が見えないばかりか、すべてが美化されて見えるものだ。 |
縁は異なもの味なもの | えんはいなものあじなもの | 男と女を結びつける縁は、常識では計り知れないほど不思議なものだの意。 |
遠慮は無沙汰 | えんりょはぶさた | 相手のことを考えて訪問を控えるような遠慮も、程度が過ぎるとなんの挨拶もしないことになり、かえって失礼になる。 |
遠慮ひだるし伊達寒し | えんりょひだるしだてさむし | ひだるしとはひもじい、空腹であるという意。出されたごちそうにも手をつけずに遼慮をしていると空腹を我慢しなければならず、伊達を気取って薄着でいると寒い思いをしなければならない。 |