ことわざ辞書「た」から始まることわざ
「た」から始まることわざ一覧
ことわざ | よみ | 意味 |
大吉は凶に還る | だいきちはきょうにかえる | 占いで積極的、能動的である陽の卦が極点に達すると、今度は消極的、受動的な陰の卦に移ることから、最高の運勢である大吉は凶に戻るという意味。よいことばかりは続かないので要注意という戒め。 |
大行は細謹を顧みず | たいこうはさいきんをかえりみず | 大きな事を成し遂げようとする者は、細かな事に気を使ったりせず、目的に向かって積極的に事を運ぶものだ。 |
大黒柱を蟻がせせる | だいこくばしらをありがせせる | 大黒柱を蟻が噛む意で、びくともしないことや、力の及ばない。また、非力な者が不相応な大仕事に取り組むたとえにも用いる。 |
大事は小事より起こる | だいじはしょうじよりおこる | 非常な大事とされることもいきなり発生するのではなくて、原因や前兆となる小さな事が必ずあるから注意しなくてはならないという戒め。 |
大敵と見て恐れず小敵と見て侮らず | たいてきとみておそれずしょうてきとみてあなどらず | 敵が強そうに見えても恐れて怯んではいけないし、逆に弱そうであっても見くびって油断するようではいけない。 |
鯛も一人は旨からず | たいもひとりはうまからず | 鯛のように旨い魚でも、一人きりで食べたのではおいしくはなく、料理は大勢で楽しく食べればなお一層おいしく感じられる。 |
大勇は勇ならず | たいゆうはゆうならず | 真に勇気のある人は、むやみに威張ったり争ったりしないから、見かけは臆病に見える。 |
斃れて後已む | たおれてのちやむ | 死んだ後ではじめて終わる意で、生きている限り一生懸命に努力をし続けること。 |
高きに登るには卑きよりす | たかきにのぼるにはひくきよりす | 物事を成功させるには、まず身近なところから始めて一歩一歩堅実に順序を踏んで行わなければいけないという教え。 |
高嶺の花 | たかねのはな | 高い山の頂に咲いている花のように、ただ見ているだけで、手に入れることはできないもの、思いを遂げることのできないもののたとえ。 |
鷹の前の雀 | たかのまえのすずめ | 鷹ににらまれた雀がすくんでしまうことから、恐ろしい相手、あるいは威勢のある者の前でちぢこまっている。手も足も出ないこと。 |
鷹骨折って旦那の餌食 | たかほねおってだんなのえじき | 鷹狩りで、鷹が苦労して捕った獲物が鷹のものにならないように、奉公人が苦労した結果は旦那のものになる。 |
宝の山に入りながら空しく帰る | たからのやまにいりながらむなしくかえる | せっかく絶好の機会に恵まれながら、それを生かしきれず、望みを達することができないで終わる。 |
多言は身を害す | たげんはみをがいす | 口数が多い者は、いらざる事を口外して他人に迷惑をかけたり、信用を落としたりして、わが身に災いを招くことになるという戒め。 |
他山の石とする | たざんのいしとする | よその山から出た粗悪な石でも、自分の宝石を磨く砥石として役立てることができるの意で、つまらぬ他人の言行でも、自分の知徳を磨き向上させるための材料にする。 |
多勢に無勢 | たぜいにぶぜい | 大人数を相手に小人数で立ち向かうことで、とても勝ち目はないこと。 |
闘う雀人を恐れず | たたかうすずめひとをおそれず | 雀は弱くて臆病だが、それでもけんかに夢中になっている時は人が近づいても逃げようとしない。そのことから、無我夢中になっている者が予想外の強さを発揮する。 |
叩けよさらば開かれん | たたけよさらばひらかれん | 積極的に求め、入ろうと努力する者に神の国の門は開かれるという意味で、あらゆる行動における積極さを促すたとえに用いられる。 |
ただより高い物はない | ただよりたかいものはない | 人からただで物をもらうと、お返しの出費がかさんだり、無理な頼みも聞く羽目になったりして、結局は高いものについてしまう。 |
ただより安い物はない | ただよりやすいものはない | ただで手に入れた物ほど安い物はない。 |
伊達の素足も無いから起こる | だてのすあしもないからおこる | 冬に足袋をはかずに素足でいるのは粋だとほめられるが、実は足袋が買えないだけのことだという意味。 |
棚から牡丹餅 | たなからぼたもち | 棚の下でのんびり寝ていたらたまたま牡丹餅が落ちてくるということから、思いがけない幸運が舞い込んでくる。 |
他人の飯を食う | たにんのめしをくう | 他人の家に寄食したり、他人の間でもまれて生活したりして苦労を味わうこと。 |
楽しみ尽きて悲しみ来る | たのしみつきてかなしみきたる | 楽しい気持ちが項点に達した後には、悲哀の気持ちが生まれてくる意で、楽しみは長く続くものではない。 |
たまに出る子は風に遭う | たまにでるこはかぜにあう | ふだんは家に閉じこもっている子が、たまたま外出する時に限って大風が吹く。めったにしないことをすると、失敗したり不運なことにぶつかったりするものだ。 |
玉琢かざれば器を成さず | たまみがかざればうつわをなさず | 玉の原石も、加工し磨いてはじめて宝器とすることができるように、どんなによい素質をもって生まれついても、学問、修養を積む努力をしなければ有用な人物にはなれない。 |
玉磨かざれば光なし | たまみがかざればひかりなし | どんなによい玉でも、磨かなければ輝きが出ないように、すばらしい才能をもっていても、修練を重ね、切磋琢磨しなければ優れた人物として大成しない。 |
便りのないのは良い便り | たよりのないのはよいたより | 平穏無事な時は、人はなかなか手紙を書かないものであるから、手紙が来ないのは何も問題が生じていない証拠で、良い便りと同じだ。 |
足らず余らず子三人 | たらずあまらずこさんにん | 収入は少な過ぎず多過ぎずで、子供は三人というのが、暮らしていくのにちょうどよい。また、子供の数は、三人が少なくもなく多くもなく理想的だという意昧でも用いられる。 |
足るを知る | たるをしる | 欲望にはきりがないので、自分の能力や環境など、分相応のところで満足する心境に到達することをいう。 |
短気は損気 | たんきはそんき | 短気を起こすと交渉事に失敗したり、仕事などを投げ出したりしてしまいがち。だから、自制や忍耐が大切だという意味。 |
断じて行なえば鬼神も之を避く | だんじておこなえばきしんもこれをさく | 断固実行すれば、鬼神でさえも恐れて邪魔をしないように、何物もこれを妨げることはできない。 |
男女七歳にして席を同じうせず | だんじょしちさいにしてせきをおなじうせず | 男女は七歳になれば、性の別をはっきりして、みだりになれ親しんではいけないという儒教の道徳。 |
男女の淫楽は互いに臭骸を抱く | だんじょのいんらくはたがいにしゅうがいをいだく | 男女の淫楽つまりセックスは、お互いに美しい肉体を抱き合っているように思っているが、実は一皮むけばそこにはただ醜く汚い臭骸があるのみである。男女のセックスは、所詮空しいものであるの意。 |
胆大心小 | たんだいしょうしん | 人は大胆さが必要だが、その一方では細心の配慮も欠かしてはいけない。 |
断腸 | だんちょう | 腸がちぎれるほどにつらく悲しいこと。 |