ことわざ辞書「く」から始まることわざ
「く」から始まることわざ一覧
ことわざ | よみ | 意味 |
食い物のあるのに鉄砲汁 | くいもののあるのにてっぽうじる | いかもの食いや、物好きな変わり者をからかうことば。 |
食うに倒れず病むに倒れる | くうにたおれずやむにたおれる | 食べていくだけなら苦しくても何とかなるが、病気にかかれば医者への払いがかさんで破産する。病気には勝てぬから健康には注意せよという戒め。 |
釘の裏を返す | くぎのうらをかえす | 念には念を人れるたとえ。 |
愚公山を移す | ぐこうやまをうつす | 怠らずに努力を続ければ、物事は必ず成し遂げられる。 |
草木も眠る丑三つ時 | くさきもねむるうしみつどき | 人や動物だけでなく、草や木までも眠り込んでしまったのではないかと思われるほど静かな真夜中のこと。 |
草腐しの雨は七日続く | くさくたしのあめはなぬかつづく | 秋雨が、草を腐らせるほどに何日も続くのをいう。 |
孔子の倒れ | くじのたおれ | 中国古代の聖人、孔子でもつまずいて倒れることがあるということで、どんなに優れた人でも失敗は免れないものだ。 |
薬九層倍 | くすりくそうばい | 薬の売価は、原価に比べて著しく高い。また、暴利をむさぼる。 |
薬も過ぎれば毒になる | くすりもすぎればどくになる | どんなよいものであっても、度が過ぎればかえって害になるという。 |
薬より養生 | くすりよりようじょう | 病気になってから薬を飲むよりも、病気にかからぬよう平素から養生を心掛けることのほうが大切であるという教え。 |
管を巻く | くだをまく | 酒に酔っぱらって、とりとめのないこと、同じようなことをくどくどと言い続ける様子の形容。 |
口から出れば世間 | くちからでればせけん | どんな大事な秘密でも、ちょっと口をすべらせればたちまち世間に知れ渡るものだから、口外してはならないことは決して漏らすなという戒め。 |
口と財布は締めるが得 | くちとさいふはしめるがとく | 口を開けるとどうしてもよけいなことを言ってしまう。財布を開けるとつい散財をしてしまう。この二つはどちらも締めておいたほうが無難だ。多弁と浪費を戒める言葉。 |
口は禍の門 | くちはわざわいのもん | 善意で言ったことを誤解されたり、うっかり本音を言ってしまったり、とかく口は災難を招くものだ。言葉は慎むべきだという戒め。 |
轡の音にも目を覚ます | くつわのおとにもめをさます | 馬の口につけた轡が鳴るちょっとした物音にも武士は眠りから覚めるということで、用心深く、油断のないたとえ。仕事がら身についた習性もいう。 |
首ったけ | くびったけ | 異性に夢中になること。相手にぞっこん惚れること。 |
首振り三年ころ八年 | くびふりさんねんころはちねん | 尺八は初めの三年間でやっと首を振り振り良い音が出せるようになり、ころころという哀調が出るようになるには八年かかる。何事にも修練が犬切。 |
雲となり雨となる | くもとなりあめとなる | ①男女が性的に交わること。男女がとても仲むつまじいこと。②人の心などがすぐに変わりやすいこと。 |
暗闇の猫は皆灰色 | くらやみのねこはみなはいいろ | 暗闇では、人や物の区別はしにくくなる。つまり暗闇では欠点が見えなくなってしまうという意。 |
苦しい時には親を出せ | くるしいときにはおやをだせ | 口実や言い訳に困った時は、親が病気だったので、などと言えば何とかなるものだ。 |
黒犬に噛まれて赤犬に怖じる | くろいぬにかまれてあかいぬにおじる | 犬に噛まれたために、犬全部をこわがるということで、一度恐ろしい経験をしたために、必要以上に用心する。 |
食わず貧楽高枕 | くわずひんらくたかまくら | 名や利益を求めず、ろくなものも食べられない貧しい生活を楽しむこと。気楽でなんの不安もないこと。清貧に甘んじる境地のことをいう。 |
食わせて置いて扨と言い | くわせておいてさてといい | ご馳走をして恩を着せ、義理にも断れない状態にしてから、さてと要求を切り出すこと。交渉事をまとめる常套手段である。 |
鍬を担げた乞食は来ない | くわをかたげたこじきはこない | 鍬をかつぐのは田畑に働きに行くためで、働かずに物ごいをする乞食が鍬をかついで来ることはない。働きさえすれば、人は乞食にならないという意味。 |
君子危うきに近寄らず | くんしあやうきにちかよらず | 教養のある立派な人は、言動を慎み、危険には近づかないように注意するものだ。 |
君子は豹変す | くんしはひょうへんす | 教養があって徳の高い人は、自分が過ちを犯したと知った時は、即座にはっきりと改める。現在は態度を急変する意味にも使われる。 |
軍者ひだるし儒者寒し | ぐんじゃひだるしじゅしゃさむし | 兵学者も儒学者も、立派な理論や学説を世間に説いて尊敬もされるが、生活面は恵まれず貧乏しているものである。 |
葷酒山門に入るを許さず | くんしゅさんもんにいるをゆるさず | 臭い野莱と酒は仏道修行の妨げになるので、寺の門から中に持ち込んではならないという意味。「葷」はねぎ、にら、にんにくなどのこと。 |