ことわざ辞書「さ」から始まることわざ
「さ」から始まることわざ一覧
ことわざ | よみ | 意味 |
塞翁が馬 | さいおうがうま | 人生では何が幸せになるか、何が不幸せになるかわからない。 |
歳月人を待たず | さいげつひとをまたず | 年月は人の都合などを待ってくれるものではなく、どんどん過ぎ去っていくものであるから、一刻も大切にせよという教え。 |
才子才に倒れる | さいしさいにたおれる | 才知にあふれた者は、その才知を過信して失敗するものだ。 |
才子多病 | さいしたびょう | 才能のある頭の良い人ほど体が弱く、とかく病気がちな例が多い。 |
采薪の憂い | さいしんのうれい | 病気のために薪を采りに行けないこと。または、薪を采ってきた疲労による病。いずれにしても、自分が病気であることをへりくだって言うことば。 |
財少なければ悲しみ少なし | ざいすくなければかなしみすくなし | 金持ちでなければ心配や悲しみは少なく、気楽なものである。 |
賽は投げられた | さいはなげられた | 勝負を決するためのサイコロは投げられたので、元に戻すことはできない。こうなったら断行あるのみだ。 |
財布の紐を首に掛けるよりは心に掛けよ | さいふのひもをくびにかけるよりはこころにかけよ | 財布の紐を首に掛けるのは盗まれないための用心だが、心に掛けたつもりになって無駄遣いしないように注意するほうが、なお大切だという意味。 |
魚は海に幾らでもいる | さかなはうみにいくらでもいる | 機会を一度逃がしても落胆するなという意。 |
魚は殿様に焼かせよ餅は乞食に焼かせよ | さかなはとのさまにやかせよもちはこじきにやかせよ | 魚はゆっくり焼くほうがいいので、おっとりとした殿様がよい。餅は何度もひっくり返して焼くのがいいので、がつがつした乞食向きだ。何事にも適任者がいる。 |
酒屋へ三里豆腐屋へ二里 | さかやへさんりとうふやへにり | 酒屋へは三里もあるし、豆腐屋へは二里の道のりがある意で、人里離れた不便な土地のたとえ。 |
先立つものは金 | さきだつものはかね | 何をするにも、最初に先ず必要なものは金であり、資金がなければどんな仕事もできない。 |
先んずれば人を制す | さきんずればひとをせいす | 人より先に事を行えば、相手を抑えて有利な立場に立つことができる。 |
桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿 | さくらきるばかうめきらぬばか | 桜の枝は切ると腐りやすく、梅の枝は適当に切らないと無駄枝が伸びて翌年花が咲かなくなるという意で、庭木の手入れ法を教えたもの。 |
酒と朝寝は貧乏の近道 | さけとあさねはびんぼうのちかみち | 酒におぼれる、朝寝坊をして怠けていれば、たちまち貧乏になること請け合いだ。 |
酒なくて何の己が桜かな | さけなくてなんのおのれがさくらかな | 酒がなければ、花見などという気分にはとてもなれるものではない。 |
酒飲み本性違わず | さけのみほんしょうたがわず | 酒が好きな者は酔っぱらったところで、本来の性格を失うようなことはないという意味。 |
酒は憂いの玉箒 | さけはうれいのたまぼうき | 酒を飲めば心にかかっている悩み事や心配事も、箒で掃き清めたようになくなってしまう。「玉箒」は美しい箒の意味。 |
酒は愁を掃う玉箒 | さけはうれいをはらうたまぼうき | 酒は、心配箏や悩み事を忘れさせてくれる美しい箒のようなものだの意で、酒の効能を賛美したことば。 |
酒は飲むとも飲まるるな | さけはのむとものまるるな | 酒は飲むことは差し支えないが、酔いしれて理性を失うような飲み方をしてはいけないという戒め。 |
酒は飲むべし飲むべからず | さけはのむべしのむべからず | 人生を楽しくするとか、人との付き合いに必要だとかいう意味では酒は飲むべきである。 |
酒は百薬の長 | さけはひゃくやくのちょう | 酒は適度に飲むならば、どんな薬よりも体によい。 |
囁き千里 | ささやきせんり | ひそひそ話は、すぐに遠方まで伝わる意で、内緒話の漏れやすい。 |
座して食らえば山も空し | ざしてくらえばやまもむなし | 稼ぐことをせず、ぶらぶら遊んで募らしていれば、山のようにある財産もやがては使い果たしてしまうものだという意味 |
匙を投げる | さじをなげる | 医者が治療の方法がないと調剤用の匙を投げ出すことから、物事に成功する見込みがなく、あきらめてしまうたとえ。 |
里腹三日 | さとばらみっか | 実家に帰ると、気兼ねなしに思う存分に食べるので、三日も空腹を感じない。 |
鯖の生き腐り | さばのいきぐさり | 鯖は生きがいいように見えても、食べるとあたることがある。鯖の食中毒に注意を促すことば。 |
去り跡へ行くとも死に跡へ行くな | さりあとへいくともしにあとへいくな | 男には亡くなった先妻の思い出が美化され忘れ難く残っているので、万事に比較されて見られてしまう。 |
猿も木から落ちる | さるもきからおちる | 木登りの巧みな猿でも時には木から落ちることがあるというわけで、その道に長じた名人でも時には失敗する。 |
去る者は日々に疎し | さるものはひびにうとし | 男女の仲についても当てはまる。または、親しかった人、あるいはよく知られていた人であっても、亡くなれば月日が経つにつれて、次第に忘れられていく。 |
触らば落ちん風情 | さわらばおちんふぜい | 男がちょっと誘えば、すぐに応じて男に抱かれるのを許してしまいそうな女の色気ある様子をいう。 |
三寒四温 | さんかんしおん | 三日位寒い日が続いたあと、四日ほど暖かい日が続く三月上旬ころの現象。 |
三十六系逃げるに如かず | さんじゅうろっけいにげるにしかず | 計略にはいろいろあるが、追いつめられたとき、かなわないと思ったときは、逃げて身の安全をはかるのが最上の策だ。 |
三寸の舌に五尺の身を亡す | さんずんのしたにごしゃくのみをほろぼす | 不用意に余計なことを言ったために、災いを招き身を滅ぼすことが多いという戒め。 |
三代続けば末代続く | さんだいつづけばまつだいつづく | 三代かけて基礎作りに心掛ければ、竪固な土台が築き上げられることをいう。 |
山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し | さんちゅうのぞくをやぶるはやすくしんちゅうのぞくをやぶるはかたし | 山の中に立てこもった賊は討伐しやすいが、心の中に生ずる邪念や私欲を克服するのは困難だ。 |
山中暦日無し | さんちゅうれきじつなし | 俗世間を遠く離れて山の中で悠々自適の生活を送る者にとっては、暦など関係ないし、歳月の過ぎゆくことも気づかないという意味。 |
三度目の正直 | さんどめのしょうじき | 物事は一度目や二度目はうまくいかなくても、三度目はうまくいく。 |
三人子持ちは笑うて暮らす | さんにんこもちはわろうてくらす | 子供の数は、三人が多からず少なからずちょうどよい。 |
三年経てば三つになる | さんねんたてばみっつになる | 生まれたての子どもも、三年経てば当然三歳になる。時の経過につれて変化しないものはない。 |
秋刀魚が出ると按摩が引っ込む | さんまがでるとあんまがひっこむ | 秋刀魚が出回る秋は、気候もよく食欲も出て健康になり、按摩にかかる人がなくなる。 |
山路が笛 | さんろがふえ | 恋をしている牧童や草刈りの若者が、思いを込めて吹く草笛のこと。一般に、恋する者が、思いを寄せている人のことを思って、あるいは恋する気持ちをその相手に伝えたいために吹く笛のこと。 |