ことわざ辞書「せ」から始まることわざ
「せ」から始まることわざ一覧
ことわざ | よみ | 意味 |
青雲の志 | せいうんのこころざし | 立身出世して高位高官の地位に昇ろうとする大きな志のこと。また、世俗から離れようとする志の意味もある。 |
精神一到何事か成らざらん | せいしんいっとうなにごとかならざらん | 精神を一つのことに集中して全力を尽くせば、何事でも成し遂げられるという意味。 |
急いては事を仕損じる | せいてはことをしそんじる | 物事はあまり急いでやると、内容がおろそかになって失敗しやすいという戒め。 |
青天の霹靂 | せいてんのへきれき | 晴れた空に突然、雷鳴が起こる意で、予期しない突発的な出来事のたとえ。 |
盛年重ねて来たらず | せいねんかさねてきたらず | 若い盛んな時は二度とはこないのだから、うかうかと時を過ごさずに勉学に励めという教え。 |
堰かれて募る恋の情 | せかれてつのるこいのじょう | 愛し合う男女が、第三者からの妨害に遭った時、恋する気持ちはかえって強まり、会いたい思いが募るものである。 |
席暖まるに暇あらず | せきあたたまるにいとまあらず | あまりにも多忙で、暖かくなるまで同じ席に座っている暇がない。忙しく立ち働くたとえ。 |
赤貧洗うが如し | せきひんあらうがごとし | 極めて貧しく、洗い流したように持ち物が何一つない様子。「赤」は、裸で、何もないという意。 |
節季の風邪は買ってもひけ | せっきのかぜはかってもひけ | 忙しい時は休みたくても休めないが、病気なら公然と休める。 |
切磋琢磨 | せっさたくま | 学問や道徳、技芸などを磨くこと。また、仲間同士が互いに励まし合い、競争して学問や技芸の向上をめざすことを言う。 |
殺生は八分の損、見るは十分の損 | せっしょうははちぶのそん、みるはじゅうぶのそん | 生き物を殺す残忍な行為をする者によいことはないが、それを見て喜ぶ者にはいっそうよいことはない。殺生を見て喜ぶ人間を戒めたもの。 |
銭ある時は鬼をも使う | ぜにあるときはおにをもつかう | 金がありさえすれば、どんな者でも、たとえ鬼であろうとも使うことができる。金銭の威力のほどをいったもの。 |
銭あれば木仏も面を返す | ぜにあればきぶつもつらをかえす | 木仏のように感情が冷ややかな者でも、金持ちには顔を向けるという意で、金の力の前にはなびかぬ者はない。 |
銭なしの市立ち | ぜになしのいちたち | 銭を持たずに市に行くという意味。相手に渡すべき何物も持たずに、何かを要求しても手には入らない。また、権利もなしに要求する身のほど知らずのたとえにもいう。 |
銭は足なくして走る | ぜにはあしなくしてはしる | 金銭には足がないが、まるで足があるように人から人へと渡り、流通するのが早い。また、あっという間に金銭がなくなってしまうことにもいう。 |
背に腹は代えられぬ | せにはらはかえられぬ | 腹には内臓が入っていて、背中よりも大切である。その腹を背と取り替えることはできないという意味で、重大なことや切羽詰まったことのためには他の犠牲もやむを得ない。 |
瀬を踏んで淵を知る | せをふんでふちをしる | 浅瀬を渡りながら川の水深を測り、深い危ない淵の場所を知る意で、前もって試してみて危険なところを知る。 |
千金の裘は一狐の腋に非ず | せんきんのきゅうはいっこのえきにあらず | 裘とは毛皮で作った服。狐のわきの下の毛で作ったものが、中国の貴人の服として珍重された。千金の価値のあるような皮衣は、一匹の狐のわき毛だけでは作ることができないという意味。 |
千金の子は市に死せず | せんきんのこはいちにしせず | 金持ちの子供は、金の力で危険を防ぐことができるから、町中で悪者の手にかかって死ぬようなことはない。 |
千金は死せず百金は刑せられず | せんきんはしせずひゃっきんはけいせられず | 賄賂を千金贈れば死刑を免れ、百金贈れば刑罰に処せられない意で、金の力の大きい。 |
千金を買う市あれど一文字を買う店なし | せんきんをかういちあれどいちもんじをかうみせなし | 市ではいろいろな物が売られており、どんな高価な物も求められるが、文字を売る店だけはないという意味。文字を覚えるには、自分で学ぶしかないというたとえにいう。 |
千載一遇 | せんざいいちぐう | 千年に一度しか出会うことのないチャンスの意から、またとないだろうと思われる絶好の機会のこと。 |
前車の覆るは後車の戒め | ぜんしゃのくつがえるはこうしゃのいましめ | 前を行く車がひっくり返るのを見て後の車が注意するように、先人の失敗は後人の戒めになる。 |
千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ | せんじょうのつつみもろうぎのけつをもってついゆ | 千丈もある堅固な堤であっても小さな穴がもとで崩れることがある。わずかな油断や誤りから大事を引き起こす。 |
前轍を踏む | ぜんてつをふむ | 前を行く車の轍を、後から行く車も通るということで、人の犯した失敗などを後の人が繰り返すこと。 |
千人の諾々は一子の諤々に如かず | せんにんのだくだくはいっしのがくがくにしかず | 人の言うなりに従う千人の者は、自分が正しいと信じることを堂々と主張する一人に及ばない。 |
千の倉より子は宝 | せんのくらよりこはたから | 多くの財宝よりも子供は大切であるということで、子供は何物にもかえ難い最高の宝だ。 |
善は急げ | ぜんはいそげ | よいと思ったことは、ためらわずにすぐ実行に移すのがよいという教え。 |
膳部揃うて箸を取れ | ぜんぶそろうてはしをとれ | 食事に取りかかる時はあわてずに、料理がすべて揃ってから箸を手にしなさい。また、物事は用意がととのってから始めよという意味でも使う。 |
先鞭をつける | せんべんをつける | ほかの人よりも先に馬に鞭をあてて進撃し、手柄を立てること。転じて、人に先んじて着手する。他にさきがけること。 |
千万人と雖も吾往かん | せんまんにんといえどもわれゆかん | 自ら省みて考えや行いが、正しいと思ったら、たとえ千万人の敵がいようとも、恐れずに堂々と進んで行こう。 |
千羊の皮は一狐の腋に如かず | せんようのかわはいっこのえきにしかず | 千枚もの羊の毛皮も、狐の腋の下の白い毛皮一枚には及ばないの意で、多数の凡人が集まっても一人の賢者に劣る。 |
千里の行も足下より始まる | せんりのこうもそっかよりはじまる | 千里もの遠い旅も、まず足元の第一歩から始めて千里の先に到達できるようにどんな大事業であっても、手近なところから始まり、着実な努力を重ねていけば必ず成し遂げられるという教え。 |
千里も一里 | せんりもいちり | 相手への思慕の念が強くあれば、遠い道のりが少しも苦にならないこと。 |
千慮の一失 | せんりょのいっしつ | どんなに愚かな者であっても、多くの考えの中には一つぐらいは役に立つことが含まれているものだ。 |