ことわざ辞書「に」から始まることわざ
「に」から始まることわざ一覧
似合い似合いの釜の蓋 | にあいにあいのかまのふた | 釜にはいろいろな大きさや形があるが、それぞれに合った蓋があるということで、どんな人にもふさわしい相手があるものだ。 |
匂い松茸味しめじ | においまつたけあじしめじ | 茸の中で最も香りのよいのは松茸で、味のよいのはしめじだ。 |
逃がした魚は大きい | にがしたさかなはおおきい | 釣り上げたと喜んだとたんに逃げられた魚は、実際よりも大きく見えるということから、いま一息で手に入れかけて失った物が一段と惜しく思われる。 |
二月は逃げて走る | にがつはにげてはしる | 正月が終わったばかりと思っていると、もう三月が間近で、二月は格別早く過ぎるように感じる。 |
苦虫を噛みつぶしたよう | にがむしをかみつぶしたよう | ひどく不愉快そうな顔つきや苦りきった表情の形容。 |
握れば拳開けば掌 | にぎればこぶしひらけばてのひら | 同じ手でも人をなぐる拳ともなれば、人をなでる掌ともなる。心の持ち方一つで同じ物がいろいろ変わるたとえ。 |
憎い憎いは可愛いの裏 | にくいにくいはかわいいのうら | 憎いという気持ちは、可愛いと思う気持ちの裏返しで、可愛いと思うからこそ憎いと思うのだという、男女間の愛情心理をいったもの。 |
逃げるが勝ち | にげるがかち | 争わないで逃げるのは、卑怯なようでも、結局は勝利や利益を得る道だ。若さの向こう見ずな強気や、無鉄砲を戒めることば。 |
西風と夫婦喧嘩は夕限り | にしかぜとふうふげんかはゆうかぎり | 強い西風も、派手な夫婦喧嘩も夕方までで、夜に入ると自然に収まるものだ。 |
錦に勝る麻の細布 | にしきにまさるあさのほそぬの | 日常生活には、丈夫な着物のほうが、立派な着物よりも役に立つ。 |
錦を衣て郷に還る | にしきをきてきょうにかえる | 立身出世し、普通の者では着ることができない高価な錦の衣服を身にまとって故郷に帰るという意味で、成功者として郷里に帰る。 |
二豎 | にじゅ | 病気、病魔のこと。 |
二束三文 | にそくさんもん | 二束を引っくるめて三文ということで、非常に値段が安い。安く買いたたかれた時、あるいは多くの品物を投げ売りする時などに使う。 |
二足の草鞋を履く | にそくのわらじをはく | 二種類の職業に携わること。同じ人が公的な仕事のほかに、それと対立するような他の仕事を同時にすること。 |
似た者夫婦 | にたものふうふ | 夫婦はお互いに性格や好みが似てくること。また、性格・好みの似た夫婦。 |
日日是好日 | にちにちこれこうじつ | 一日一日が楽しく平和でよい日であること。毎日を大切に生きることを教えたもの。 |
日計足らず歳計余り有り | にっけいたらずさいけいあまりあり | 一日一日の計算では不足があってもうかっていないようだが、年間を通して計算すると余りが出てもうけている。目先の利益はなくても長い間には利益が上がる。 |
二兎を追う者は一兎をも得ず | にとをおうものはいっとをもえず | 二羽の兎を同時に捕らえようとする人は一羽も捕らえることができないということで、同時に二つの物事をしようとすればどちらもうまくいかないという。 |
二の舞を演じる | にのまいをえんじる | 前の人と同じように舞うということで、同じ失敗を繰り返してしまう。 |
二八月に思う子船に乗るな | にはちがつにおもうこふねにのるな | 二月と八月には、天気が急変しやすく、また海が荒れて危険なので、大事な子を船に乗せないほうがよい。 |
二八月の雷に隣に行くな | にはちがつのかみなりにとなりにいくな | 二月と八月の雷は落ちることが多いから、鳴っている間は出歩くな。 |
女房と畳は新しい方がよい | にょうぼうとたたみはあたらしいほうがよい | 女房と畳は、新しいきれいなものがよいの意で、すぺて新しいものは美しく気持ちがよいという。 |
女房と鍋釜は古いほどよい | にょうぼうとなべかまはふるいほどよい | 使い慣れた鍋釜がしっくりなじむように、女房も長く連れ添えば連れ添うほどありがた味が感じられてくる。 |
女房と味噌は古いほどよい | にょうぼうとみそはふるいほどよい | 味噌は古いほど味わいがあるが、女房も長年連れそっているとお互いに気心もわかるようになり、味わいが出てくる。 |
女房の妬くほど亭主もてもせず | にょうぼうのやくほどていしゅもてもせず | 女房は亭主に対してあれこれ想像してやきもちをやくものだが、亭主は女房の思っているほどよその女にそんなにはもてはしない。 |
女房は貸すとも擂り粉木は貸すな | にょうぼうはかすともすりこぎはかすな | 使うと減る物は、他人には貸さないほうがよい。 |
女房は台所から貰え | にょうぼうはだいどころからもらえ | 家柄を鼻にかけることもなく、家計のやりくりも無駄なく行う女房を貰え、の意。 |
似るを友 | にるをとも | 性質や境遇などの似た者同士は、互いに気心がよく合い仲よくなること。 |
俄長者は俄乞食 | にわかちょうじゃはにわかこじき | 急に大儲けをしてにわか成金になった者は、無駄な散財などをして、もとの貧乏人になるのも早い。 |
人間至る処青山あり | にんげんいたるところせいざんあり | 世の中はどこに行っても骨を埋める所はあり、故郷だけが墳墓の地ではないのだから、積極的に世間に出て大いに活躍すべきだ。 |
人間万事金の世の中 | にんげんばんじかねのよのなか | この世の中は、すべて金によって左右される。金の力は大きく、金ほど大切なものはないという教え。 |
人参で行水 | にんじんでぎょうずい | 高価な漢方薬の朝鮮人参を浴びるほどたくさん飲む意から、金銭を惜しまずに、あらゆる手を尽くして治療する。 |
忍の一字は衆妙の門 | にんのいちじはしゅうみょうのもん | 忍耐するということはあらゆる道理に到達する入口であり、物事を成功させる基となるものだという意味。 |